先月、浜松市楽器博物館へ行って来ました。
目的はコチラ!アコーディオンの兄弟(!?)である「バンドネオン」の企画展、《蛇腹楽器展》です。
浜松市楽器博物館
企画展「おくり魅かれる風・音色 ~バンドネオンの謎と真実~」
2023年1月14日(土) - 5月9日(火)
昨年2022年は、蛇腹楽器 生誕200年ということで、アコーディオンやバンドネオン、コンサティーナの蛇腹楽器のイベントがたびたび開催されていました。
その翌年の今年も、年明け早々からこのようなイベントがあって嬉しいかぎり。
先月さっそく行ってきたので、今回は 私自身の備忘録も兼ねて、その様子を書いていこうと思います。
個人的な印象で書いているので、もしかすると誤った内容もあるかもしれません。。大目に見てください!
浜松市楽器博物館
楽器の街として有名な浜松市は、カワイやヤマハ等の楽器会社の本社もあることで知られていますが、今回の楽器博物館も浜松駅から徒歩10分ほどで、駅に直結しているビルをつたって行けるので、とても便利でした。
実際に展示されている楽器は約1300点ということですが、公式HPなどを見ると、所蔵数は『楽器実物資料3300点(ヨーロッパ1750点、アジア630点、オセアニア160点、アフリカ230点、アメリカ200点、日本330点)、楽譜・絵画・彫刻等楽器外資料150点、和書・洋書等図書資料8500点、CD・ビデオテープ等視聴覚資料2000点』だそう!
展示されている楽器も物凄い数でしたが、その何倍もの実物楽器や資料が所蔵されていると想像すると、ワクワクします。
博物館のスペースは地下1階と地上1階の2フロアで、世界の国々のあらゆる楽器が所狭しと展示されていて、見応え抜群!
個人的には それほど広い印象ではありませんでしたが、展示数や内容は圧巻でした。今回の目的は 企画展~蛇腹楽器展~だったので、そこばかりを繰り返し見てしまいましたが、次の機会には 他の楽器をゆっくりじっくり見て周りたいです。何時間もいられるような気がします。
また、展示物のほかにも 大変興味深かったのが、博物館の職員さんによる「ギャラリートーク」。
1日に数回、1回15分ほどで、常設展に展示されている楽器から毎回異なる1点を取り上げて、その楽器について詳しいお話が聞けます。ときにはその楽器の生演奏も!楽器を眺めているだけでは分からないコトや、貴重な展示楽器そのものの音色も聞けて、とても魅力的でした。
取り上げる楽器は 日によって異なるようなので、いろいろな楽器の話を聞いてみたくなります。
楽器博物館自体が魅力的なので 長くなってしまいましたが、ここから今回の本題!
ここからは企画展(バンドネオン)に絞って書いていきます。
企画展 ~蛇腹楽器展~
今回の企画展はコチラ(HPより抜粋)。
バンドネオンの歴史、種類、楽器の構造などが視覚的にもとても分かりやすく、楽しく展示されていました。
企画展の入口には、大きなスクリーンで、小松亮太さんによるバンドネオンの解説動画。ボリュームたっぷり30分間も!繰り返し流れているので、どのタイミングでも見られます。
内容は、バンドネオンそのものについてのお話から、小松亮太さんご自身のバンドネオンとの出会い、アルゼンチンタンゴについての解説やバンドネオンの今とこれからなど。演奏の映像もありました。
一番はじめは『蛇腹楽器のはじまり』というコーナーで、「バンドネオンより先に生まれたアコーディオンとコンサティーナ誕生の道のりをたどる」という内容。
蛇腹楽器の歴史が…蛇腹楽器の祖先である笙からはじまり、アコーディオン(以下、アコ)とコンサティーナの それぞれの誕生の道のりから、アコ・コンサ・バンドネオンの関係まで、実物の楽器や映像などと併せて分かりやすく説明されていました。
そのまま進むと『バンドネオンの誕生と変遷』のコーナーへと続き、今回の企画展の主役である「バンドネオン」について、さまざまな角度から。
要所要所にタブレットで、小松亮太さんご自身による分かりやすい解説動画がいくつもあり、いつでも自由に閲覧できます。やはり動画も加わると、より理解も深まります。
コンサティーナから生まれたバンドネオンの詳しい歴史について、その時代の楽器と併せてズラリと。
この先にも、展示物と小松亮太さんご本人による動画と併せて、『バンドネオンの解体(楽器の構造)』や『演奏方法の解説』、バンドネオンとタンゴや世界各国への繋がりについての説明などなど!
バンドネオンとアコーディオンは 同じリード楽器であり蛇腹楽器ですので、繋がるところが多い一方で、詳しく見ていくと違いも知れて、とても興味深かったです。
企画展での展示だったので、スペースは博物館の一角のみではあったものの、見応え読み応え抜群で、時間を忘れて存分に楽しむことができました!
常設展のアコーディオンなど
常設展にも、蛇腹楽器の一角があります。
ここで展示されているアコは「WELTMEISTER」。ちなみに、先ほどの企画展のアコは「HOHNER」でした。
世界中の楽器が展示されている博物館ですから、本場ヨーロッパのメーカーでの展示となるのは分かるものの…、、やはり、日本唯一のアコーディオンメーカー『TOMBO 』の展示を探してしまいます!
見付けられず 寂しく感じていたら…
常設の別フロアの『初期国産洋楽器』というコーナーに、しっかり「トンボ楽器 アコーディオン」は展示されていました!(隣には、リード楽器の兄弟であるハーモニカがたくさん!)
ほかの楽器を見て周るときも、やはりアコに関係しそうな楽器には特に目が行きます。
電子楽器のコーナーには ローランドのVアコ、モンゴルのコーナーには、アコとよく似た「ガルモン」という楽器も展示されていました。
鍵盤楽器の大きなフロアには、アコに似た(?!)蛇腹付きの楽器も!
リード楽器の仲間…というか、リード楽器と言えば こちら!
今回は、目的だった企画展を繰り返し見過ぎてしまい、それ以外は 滞在時間の都合もあり 駆け足で回るかたちになってしまいましたが、それでも 満喫しました。
ひとこと
蛇腹楽器だけが大きく取り上げられた展示というのは あまりないと思いますし、やはり行けて良かったです。とても興味深く、勉強になりましたし、楽しかった!
企画展の期間中には、特別イベントとして 小松亮太さんが実際に博物館で演奏を交えながら解説する講座もあるようですが、即完売となっていました。この楽器博物館が首都圏内にあれば、すぐに申し込んでいただだろうなと思いつつ…残念。
楽器博物館自体も今回初めて行きましたが、とても魅力的なところでした。
もし近所に住んでいたら、企画展ごとに行きたくなるだろうなぁと想像します。次に行く機会があれば、常設展の展示をじっくり見て周りたいです!
数年後に迎える、アコーディオン生誕200周年の折りには、今回のバンドネオンのように『アコーディオン』の企画展が楽器博物館で開催されると良いなぁ!!と思います!
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