アコーディオンの身近な活用例

アコーディオンを弾くことは、個人の趣味として十分楽しめますし、同時に 周りの方に楽しんでいただける ちょっとした活用法もたくさんあります。
楽しみ方は 人それぞれではあるものの、自分以外にも 自分の演奏を少しでも楽しんでくださる人もいたら、それはさらに嬉しいことかなと思います。

私自身がアコーディオンを通してどのようなことをしているかは、たびたび書いているので、
今回は 私のことではなく、レッスンの合間などに 私の担当クラス(石井アコーディオンクラス)の方々からお伺いした、アコーディオンの活用例を書いてみます。

皆さん、それぞれご自身のペースで、身近なところから素敵に活用されています。

アコーディオンの活用例(クラスの方々のお話)

クラスの方々がレッスン合間にお話してくださった、「アコーディオンの活用方法」のなかから、今回はいくつか取り上げたいと思います。

どちらの例も、どこでも持ち運べ、どこでも演奏でき、たった1台でメロディと伴奏を同時に弾けて、
音色《耳》だけでなく、右手(鍵盤)・左手(ボタン)・ジャバラを同時に動かしながらの演奏姿《目》でも楽しめて、
小さな子ども~ご年配の方まで あらゆる年齢の方に親しみやすい楽器という、アコーディオンの特徴が とっても活かされていると思います!

それぞれの例について、もう少し詳しく書いていきます。

ご家族やご親戚の集まりで演奏!

  • 親御さまの長寿祝いで、親戚が集まったときに演奏
    事前に お祝いをするレストラン(個室)に 楽器の音出し可否を確認し、アコーディオンを持ち込んで、子ども~祖父母の代まで楽しめる、レッスンで練習していた曲を演奏されたとのこと!
    (…数か月後に 家で別の曲を披露したら「あのときに弾いた曲も弾いて!」と 以前の曲もちゃんと覚えてらして リクエストされた!とも!)
  • お正月に 子どもたちが帰省したときに演奏
    ちょうどそのときにレッスンしていた曲が、“エビスビール”のコマーシャルで流れているお馴染みの曲“第三の男”だったので、ご夫婦で「お正月に飲むビールは、全てエビスビールにしよう!」と作戦を立て、新年祝いでは 子どもたちの前で この曲を演奏してから そのビールで乾杯!という演出をされたとのこと。

上記は “ちょっと特別な” 家族イベントでの例でしたが、以下のように ふだんの生活のなか でのお話をしてくださった方々もいます。

  • 田舎に数週間ほど帰ったときに演奏
    お盆休みで田舎に数週間ほど帰るとき、「時間もたっぷりあるから、今 夢中になっているアコーディオンの練習もしよう」と、楽器を新幹線で持ち帰り、ご家族にも演奏を披露されたとのこと。自宅に戻ってくるときは、楽器は宅急便で送ったそうです!)
  • 遠方に住んでいるご両親に演奏動画を撮って送りたい
    コロナ禍の時期、なかなか会いに行けないので、ご両親の好きな曲を弾いた動画を撮って送りたいという目標をたて、レッスンでその曲に取り組まれている方もいらっしゃいました。

※ 以下、アコ」は「アコーディオン」のことです。

(アコとは別の)趣味仲間や、ご友人たちとの集まりで演奏!

  • (アコとは別の)趣味のお仲間との集まりで演奏
    もともと「アコーディオンとは別の趣味の仲間と ときどき歌うお気に入りの1曲を、アコで弾けたら…」と思われたのがきっかけで レッスンを受け始めてくださった方。その曲が弾けるようになってからも、そこで歌う他の曲も1曲ずつレッスンで取り組み、ときどきそこで演奏されていらっしゃるご様子。
  • ご友人との集まりで演奏
    昔からのご友人たちと、それぞれ今の趣味や夢中になっていることを話したり披露したりしたときに、「実はアコーディオンを習っている…!」ということで、演奏されたとのこと。
  • お友達が遊びに来たときに演奏(当時 小学生の生徒さん)
    レッスン日に お友達がお家に遊びにきたとき、練習がてら披露したら、お友達から「すごい!」と言われたとのこと!

地域イベントでの演奏!

数か月後の町内イベントでの “1人10分以内の枠で なんでも自由に披露できるコーナー” に、思い切って アコーディオン演奏で申し込みをされたとのこと。
演奏予定曲は、直近の クラスのアコ弾き合い会で弾いた曲に加え、せっかくの機会なので もう1曲、季節に合った童謡もレッスンで新たに取り組み、2曲演奏予定!

人前で弾くなんて考えていなかったのに、なぜか今回は この地域イベントでの募集を見たときに「やれるときに、やってみよう!」と思い、思い切って申し込んでみたとのことでした。
このお話を伺ったとき、私も いつでも新しいことに挑戦できる人でありたいな、と 良い刺激をいただきました。

子どもたちと関わるお仕事をされているなかでの演奏

(以下それぞれ別の方です)

  • イベントで、アコーディオン演奏のリクエスト!
    次の園内イベントで「“ハッピーバースデーの曲” と “季節行事の曲” を アコーディオンで弾いて欲しい」とリクエストされたそう!
  • 音楽や楽器に興味を示す子どもの前で、アコーディオンを弾きたい!
    施設にあるピアノなどの楽器を弾くと すごく興味をもってくれる子がいるので、“アコーディオンを持って行ったら、きっとさらに喜んでくれるはず!”と、その子が喜びそうな曲を練習!

子どもは特にアコーディオンを間近で見たことがないので、鍵盤(右手)・ボタン(左手)・ジャバラを同時に動かしながらの「演奏姿(見た目)」も とっても面白がってくれます!

ご高齢の方々と関わるお仕事をされているなかでの演奏

(以下それぞれ別の方です)

  • ゆくゆくは、施設利用者の方に演奏できたらと思い…
    いつか職場の利用者の方々へ向けて演奏できたらということで、“その世代の方々がお好きな昭和歌謡など”も、ご自身のお好きな曲と併せてレッスン中。
  • 施設利用者の方に演奏を楽しんでいただいた!これからももっと!
    施設の方々にはアコを習い始めたこと自体を内緒にしていたけれど、ついに先日、利用者の方々の前で レッスンで取り組んでいた2曲(アコーディオン曲と、ご高齢者に人気の童謡唱歌)を演奏したところ、
    自然と演奏に合わせて歌い始めてくださったり、演奏に涙ぐまれる方もいらして、とても喜んでもらえたとのこと!
    ご自身(演奏側)も そのような反応をされるとは思っていなかったので びっくりし、グッとくるものがあった…と。…その時期におこなわれた 職員忘年会でも演奏されたとか…!

後者の例で “利用者の方々が演奏をとても喜ばれた” というお話について、私の勝手な想像を少し…。
この方も「皆さんに楽しんでいただきたい!」と 凄く練習されていらっしゃいましたし、この方の演奏や奏でる音色が素敵だったのだは勿論だとは思いますが、この方は鍵盤楽器などのご経験も特になく、楽譜を読むのもムズカシイ…という状態で、私のクラスに通い始めてくださった方です。ですから、”ものすごく流暢に、まるでプロ奏者のように演奏されるっ!”という方ではありません。それでも十分、この方の演奏は 聴いている方々に響くものがあって、聴いている方々の励みになったのだと思います。

(このことについては、この記事の後半(『>> 思うこと』)に、さらにもう少し詳しく書きます。)


活動の一歩目など

ときどき「弾ける曲数も少ないから、どこかで弾くなんてできない」と仰る方もいらっしゃいますが、今回取り上げた活用例の場面で 実際に皆さんが弾かれているのは、それぞれ1~2曲です。
殆どの方が、レッスンで取り組んで弾けるようになった1曲を、ご自身の生活のなかでも弾いてみようと ふと思われて、演奏されています。

曲数を増やしたいなぁと思ったら、各々のペースで1曲ずつ増やしていけば大丈夫です。
私の場合は、毎年、私が生徒として通っている教室の発表会で弾いた曲を中心に持ち曲にしていき、年に1曲は増やせるようにしていました。無理なく自分が楽しめるペースで増やしていたので、このような曲が少しずつ増えていくことに なんだかワクワクしていました

また、そもそも「人前で演奏するなんて…」と仰る方もいらっしゃいますが、もし少しでも「自分の好きなアコーディオンで 何かしてみたいなぁ」と思われるようでしたら、今回取り上げたような、先ずは身近なところから始めてみると良いと思います!

地域での活動登録

もしどこかで弾いてみようかなと思ったとき、一番身近なのは家族や友人・仲間への披露かと思いますが、さらに もう少し広げてみようかなというときには、たとえば、地域の活動登録やボランティア登録なども良いかと思います。
私もアコーディオンを習い始めて少し経った頃に、同じ教室の方々に勧められて 思い切って 登録して以降、今も更新しています。

少し話が逸れるかもしれませんが…、
「いきなり人前で弾くのは心配!」という場合は、アコーディオン好きが集まる会などへ、その予行練習として参加するのもオススメです。 私も都合が合うときには、こうした意味も兼ねて参加することもあり、人前で弾く練習にもなって とても助かっています!

思うこと

アコーディオンは、楽器経験や音楽経験の有無に関係なく、何歳からでも ちゃんと練習すれば その人としての演奏が成立し、形になり、生活の中に溶け込んで 周りの人を楽しませることができる楽器のように感じます。… あくまで私見ですが、なんというか、このようなことは、他の楽器では アコほどそうもいかないような気もします…。。)

なかなかうまく言葉にできないのですが、、
アコーディオンは 楽器・音楽経験の有無は関係なく(※経験が無ければ 無い人なりの、演奏する個々人と相俟って、その人ならではの音色となり、さらに魅力ある素敵な演奏になるのだなぁと強く感じます。

“アコーディオンは、あらゆる楽器の中でも、楽器と体の密着している面積が広い” というのも関係しているのかなとも思います。

ひとこと

クラスの方々からの「先日、〇〇で アコーディオンを演奏した!」というお話は、以前から たびたび レッスンの合間にお伺いしていましたが、とくに最近 数名の方が立て続けにお話してくださり、とってもワクワクしたので、今回は 過去にお伺いしたお話も含めて取り上げてみました。

「アコーディオンは楽しくなくちゃ!」と思いますし、その楽しみ方は 人それぞれで、
好きな曲や レッスンで出会った曲に 1曲ずつ取り組んでいき、弾けるようになっていくのは、それだけで十分楽しいです。
ただもう一方では 少し視点を変えて、身近なところで演奏することで、周りの方と一緒にアコを楽しむというのも、自身の少し先の目標のひとつにすることもでき、一人で楽しむのとは また異なる楽しさもあります。

私自身も、少し視点が異なる これらのそれぞれの方法で、今後もアコーディオンを楽しんでいきたいと思っています。

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