レッスンの概要等については、たびたび取り上げています。
今回は、もう少し具体的に、
特に、体験レッスンや 入会して間もない時期など、アコーディオンを初めて触る方(他の楽器等も含めて楽器自体が未経験の方も含)の 私のクラスの現時点での レッスン内容・進め方について、書いてみたいと思います。
アコーディオン(以下、アコ)にご興味をお持ちの方や、レッスン教室をお探しの方のご参考になりましたら幸いです。
なお、文章ではお伝えしきれない部分も多々あるので、ご興味のある方は 先ずは ぜひ一度 体験レッスン(各教室で随時受付中)で 実際に楽器に触れていただけたらと思います!
本題の前に…(レッスン全体を通しての特徴)
本題に入る前に…、
初心者の方に限らず、レッスンを長く続けてくださっている方も含め、私のクラスの レッスンの特徴は、簡単に 次のとおりです。
レッスンでは、リズムを大切にし、奏法を身につけながら、ひとりひとりのペースに合わせて丁寧に進めていきます。
リズムを大事にし、「型(かたち)」で進めていくことが多いので、
初心者の方や楽器未経験の方にも、弾き方を より分かりやすくお伝えできるのではないかなと思っております。
また、『ヒラヤマ奏法』がベースになっているので、さまざまなリズムの曲に取り組み、「明確なリズム」と「リードの響き」を大切に美しく表現する奏法もお伝えしていきます。
このようにレッスンを進めているので、それぞれのペースで一歩一歩その人なりのアコーディオン演奏ができるようになり、毎年開催している クラスのアコーディオン弾き合い会(※自由参加) には、アコに触れたことなくレッスンを開始して それから1年満たない方も レッスンで取り組んだ1曲で演奏参加してくださります!
また、レッスンをしっかり進めていくと同時に、私自身 次のような想いもあります。
それでは、本題へ入りたいと思います。
先に書いたとおり、今回は『アコーディオンを初めて触る方・初心者の方』への
レッスンの進め方について触れていきます。
体験・初回のレッスン内容や進め方
先ずは、アコーディオンはどのように演奏しているのか大まかに知っていただけるよう、とりあえず音を出していきます。具体的には次のように進めています。
ひとりひとりのペースに合わせて進めていくので、楽器未経験の方や、楽譜が読めない方も大丈夫です!
この段階では、通常レッスンのような具体的な細かいところまでお伝えするのは難しいですが、アコの楽しさや やりがいは 伝わると思います。
… 受講者さまの中には、“もともとアコを習うつもりではなかったけれど、ふと気になって体験レッスンを受けてみたら 楽しかった”ということで本入会され、今も続けてくださっている方もいらっしゃいます!
※ 個々人の状況に合わせて進めておりますので、進め方等は若干前後することや、
また(鍵盤経験者の方など)どんどん先に進めていく場合もあります。
《右手》「ド・レ・ミ・ファ・ソ」のみ、音を出してみる
ドレミファソに5本の指を置いて音を出してみます。
このときに、受講者さまの様子を見ながら、以下も併せてお伝えします。
- 楽器の構え方
- 指のかたちや、手や腕の位置
- 蛇腹の動かし方 など
《右手》「ちょうちょ」を弾いてみる
5本の指をドレミファソに配置したままで弾ける曲「ちょうちょ」を弾いてみます。
これは、鍵盤楽器経験者の方も同じです。蛇腹の動きなど、右手の動き以外のことにも より意識を向けやすくするため等々の理由から、敢えて 一拍に1音のみで、5本指を配置したままで弾けるこの曲にしています。
ここまで進んだ場合は、次に左手側(ボタン)も触ってみます!
先に書いたように、はじめに、アコーディオンがどのように演奏しているかを 体験していただきたいので、ここでは 通常レッスンほどの細かいことまでは触れずに、左手へ進んでいきます。
《左手》ボタンを触ってみる
「C(メジャー)」の音を出してみます。このときに、左指のかたち(位置や角度等)などもお伝えします。
次に、複合ベースで(ベースとコードを同時に押して)、「ちょうちょ」の左伴奏だけ弾いてみます。
これ以降は、主に次の内容をやりますが、進める順番は 個々人のご様子を見て判断しています。
- 「G」の音も出し、CからGに移動してみる
- 「ブン・チャ・チャ・チャ」と、ベースとコードを別々に弾いてみる
- 右手メロディと合わせて、両手で弾いてみる
《左手》ボタンの説明
たくさんある左ボタンが、どのような配列になっているかを簡単にご説明しています。
左ボタンは複雑そうに見えますが、実は とても分かりやすく効率的な配列(並び)になっています。
ですから、音楽理論が分からなくても、音符や楽譜が読めなくても、1人で「メロディ+伴奏」が弾きやすい楽器 で、そのことも実感していただけると思います。
左ボタンの配列を説明すると、シンプルな規則性に殆どの方が驚かれます。また、これは演奏活動のときに話すネタとしても使えます!
より聴きやすく綺麗にする
このあたりまで進んで、レッスン時間に余裕がある場合は、本レッスンの内容にも少し入ってみます。
…たとえば、ただ蛇腹を動かして音を出すだけでは、あまり綺麗な音や曲にはなりません(音を出すだけであれば、おそらく独学でもできます…!)ので、どのように蛇腹を使うか、音の長さや強さはどうすると より聴きやすくなるか等、個々人の状況に応じてお伝えしていきます。
入会して間もない時期のレッスン内容
本入会後のレッスン開始時に、次の教本を各自ご用意いただいております。
※ 既に別の教本等をお持ちの場合は、そちらを使用する場合もあります。
※ また既にアコーディオンを弾かれている方は この限りではなく、ご相談しながら進めてまいります。
使用するテキスト(教本)
▶「トンボアコーディオン教本 <初中級編>」(または、中上級編) 伴典哉 著/kmp出版
(ご自身でご用意いただきます。本屋やWEBサイト等で購入できます。)
… テキストの内容は 全ては やりません(けっこう飛ばしながら進みます)。
ひとつずつ できることを増やしていく
上記の教本を使用する場合は、この教本に沿って、以下の順序で進めていきます(但し、掲載されている練習曲は、全部は やりません)。
個々人の状況・進み方などを見て、ご意向も伺いつつ、必要に応じて 項目の間に教本以外の短い曲を入れながら進める場合もあります。
いろいろな教本があり、どちらも それぞれの良さや楽しさがあるので、既にご自身で別の教本をお持ちの場合は、そちらを使うこともあります。
ただ、テキスト等をお持ちでない場合や 特にご指定がない場合などは、上記の教本 を使用しています。こちらの教本を使用する理由は、全体を通して体系的に纏まっていて、ひとつずつムリなく積み重ねて進めていけるように構成されていると私は思うからです。
(教本に掲載されている順序)
- 右手のみ
- 左手のみ(メジャー)
- 左は四分音符で、右は以下の音符の練習曲を 両手で弾く
・右…四分音符
・右…二分音符または全音符 - 左は四分音符で、右は以下の音符の練習曲を 両手で弾く
・右…八分音符
・右…付点音符 - 左:マイナー
- 左:セブンス
- 左:交互ベース
- 右:重音(もっと早い段階でやる場合もあります)
※ それぞれの項目で、小さな目的や課題も私なりにあるので、個々人の状況を見ながら、それらもお伝えしています。
進捗は人によって さまざまです。個々人の状況を見ながら、その方が 無理なく、やりがいや楽しさを感じながら 練習していただけるかなと思うペースで 進めています。
つい先日、中学生の生徒さんからは「レッスンは月2回だけなのに、気付いたら できることが確実に少しつずつ増えていってる(嬉しい)!」と言っていただきました!
この段階で、併せてお伝えしていること
順次、後々に 曲を演奏していくにあたり基本となる、次のようなこと等も中心にお伝えしています。
- リズムの表し方(ベースとコードの長短や強弱など)
- 蛇腹の扱い などなど
教本(初中級編)の最後の方
教本(初中級編)の最後の方は、練習曲でなく、ふつうの曲が掲載されています(全部はやりません)。
ここからは、そのような曲を通して いろいろなリズムや奏法についてもお伝えしていきます。
今回の記事は、はじめに書いた通り、『体験レッスンや入会直後など、アコーディオンを初めて触る方のレッスン内容について』ですので、このあたり以降のことは また別の機会に触れます。
補足
以上が、初心者の方のレッスンの大まかな内容で、これ以降も含め、私なりに 体系的に進めています。
もしかすると堅苦しくみえる面もあるかもしれませんが、アコーディオンは とっても楽しい!楽器で、それを皆さまと一緒に感じながら進んでいきたいという気持ちが大前提としてあります。
ですので、レッスンでは毎回、おひとりおひとりの状況に応じて、私なりに アコの楽しさや やりがいを感じていただけるよう、課題などをお伝えするタイミングや進め方も意識しています。
進め方の特徴
ここまで “レッスンの進め方”や、先の “レッスンの特徴 ”の項目にも書いたように、私のレッスンは、リズムを大事にし、「型(かたち)」で進めていくことが多く、『ヒラヤマ奏法』がベースになっています。
いくつか理由はありますが、そのうちのひとつには、“型(カタチ)” でお伝えできるということは 汎用性・再現性もあるので、アコの魅力を より楽しむ方法のひとつとしても、また、楽器経験や音楽の素養、年齢などに関係なく、まったく初めての人も弾けるようになる手段としても、とても有効であるように私は感じるからです。
楽器経験や年齢に関係なく、より多くの人が、各々その人なりのアコーディオンを弾けたら、きっと楽しいですよね!
このあたりのことは以前にも書いたので、割愛します…。
習いごととしての目的
人それぞれ、習いごとの目的も 楽しみ方も いろいろで、アコーディオンを弾くことは 個人の趣味として十分楽しめます。
もう一方で、アコを使って 生活のなかでの楽しみを増やす方法の一つに、自分の演奏を 自分以外の周り方にも楽しんでいただく、というのもあるかなと思います。
そういうわけで 私は、基本的には レッスンで取り組む曲は すべて、その方の持ち曲の1つとなるように、
もしその方が、周りの方へ演奏を披露されたくなったり、演奏活動をされたいと思ったときに、いつでもその曲を演奏できるように、
そしてその演奏が、ご本人だけでなく聴いている人も 楽しく心地よい演奏になるように、という観点でも レッスンを進めています。
ちなみに、もし はじめから ご自身の もともとのお仕事や活動などで アコーディオンを活かせたら…とお考えの場合は、その旨をお知らせいただければ、私も よりそれを意識して できるだけ早く実践に繋がるようにレッスンを進めてまいります。
アコの魅力や楽しさがどんどん伝わっていくと良いなぁと思っているので、そのようなお知らせは 私自身も とっても嬉しいです!
実際に、昨年は、鍵盤楽器未経験の方が レッスン開始から1年も経たないうちに、レッスンで取り組んだ曲を 施設などで演奏をされていらっしゃいました!(もちろん猛練習されていました。)
その結果、聴いてくださった施設利用者様が 演奏をもの凄く喜んでくださったということで、そのことにご自身も感動されたそうで、その後も今なお 現場で演奏をしながら、レッスンでは次に施設で演奏されたい曲に取り組み、コツコツと練習を重ねられて 持ち曲を1曲ずつ増やしていらっしゃいます!
ひとこと
今回は、アコーディオンに興味のある方や 教室をお探しの方の参考になればとも思い、私のクラスの特徴や、考え・思いなども 少し交えながら書いてみました。
ただ、文字では伝えきれない部分も多いので、体験レッスンにも是非いらしてみていただけたらと思います。やりがいもあり、魅力溢れるとっても素敵な楽器なので、きっと アコを弾くことも 日々の生活のなかでの 新たな楽しみの1つになっていきます!
また、上記に書いた体験レッスンの内容は、既にアコを弾いていらっしゃる方が、アコを弾かないご家族やご友人に、アコの弾き方を教える機会があったとき等のご参考にもなったら良いなぁ、とも思っています。
…というのも、、以前に クラスの受講者の方が「親戚が遊びに来たときに アコの弾き方を教えてみたけれど、うまく教えられなかった…」と仰っていらしたので…!
アコーディオンは なかなか触れる機会の少ない楽器ですが、
楽器そのものの外観も美しく、音色もあたたかくて、楽器経験や年齢に関係なく いつからでも弾くことができ、プロアマ問わず その人なりの演奏が成立して、活動に繋げていくこともできて、、本来は 生活にも馴染みやすく、とっても親しみやすい楽器だと感じます。
そのような魅力や楽しさがどんどん伝わって、身近な楽器になっていくと良いなぁと思います。
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