アコーディオン好きが集まって気軽に楽しむ会は、規模が大きなものから小さなものまで いろいろあり、そのなかの いくつかを以前に取り上げました。
上記では 主に オフラインのリアルイベントを取り上げましたが、
コロナ禍をきっかけに始まった オンライン(Web/インターネット)上で楽しめるイベントも、コロナが明けて数年経った今もなお続いているので、今回は そのようなオンラインで楽しめるアコーディオンイベントに焦点をあてて、書いていきます。
※現時点での私の解釈で書いています。その旨ご了承ください。
年に数回(1~2か月に1回程度)開催されている会
『オンライン演奏会』
小さめの ゆるりとした会で、オンラインイベントのなかでも とりわけ気軽に参加しやすいものかなと思います。
内容など
※現時点での私の解釈のため、変更や私の誤認識の箇所等もあるかもしれません。
- 時期:
1~2カ月に1回 / 土・日・祝日いずれかの16~18時 - 内容:
リアルタイムで、参加者は オンライン(Web会議通話=google meet)で繋がり、順番に演奏して、聴き合う。
※ 聴くだけ参加もOK! - 参加人数:
4,5人~10人くらい(そのときによって異なる) - 参加方法:
開始時間に、指定URLにアクセス
(指定URLは開催日の数日前にメールで届く/開始時間後の途中参加・退出も可)
※オンラインが心配な方は、初参加の前に主催の方がテスト通話してくださいます。 - 事前申込など:
申込不要/無料
※初回のみ、主催者への連絡が必要(連絡先は、公式サイトの各記事に載っています)。
2回目以降は、出欠連絡は不要。参加時は、参加有無に関わらず 開催日の数日前にメールで届く“指定URL”にアクセスする。
のんびり ゆるやかな会なので、演奏の合間に自然とお喋りも発生し、また、今回 取り上げる 他のオンラインイベントと異なり「リアルタイム」ということで、タイムリーなアコーディオンの情報交換(近々の発表会やアコイベントのこと等々…!)や、それ以外の話題(その時期オススメ旅行先とか…!)が出ることがあるのも、このイベントならではの面白さかなと思います。
演奏と同じく、お喋りも 聴いているだけでもまったく大丈夫です。
始まった時期など
コロナ禍 真っ只中で、あらゆるイベントが中止になり 外出制限もあった時期に、アコ好きの方のお声掛けによって始まった会です。
今はJAA主催となっていますが、始まった当初は JAAとは まったく関係ありませんでした。会の内容は 当時から変わっておらず、今も JAA会員かどうかは関係なく、だれでも参加できます。
雰囲気は「アコーディオン喫茶 かるふーる」のオンライン版という感じで(主催者は異なります)、オンラインの中でも、もっとも気楽に参加しやすい会かなと思います!
私も都合が合うときに、よく参加しています。
他のオンラインイベント同様、リアルではなかなかお会いするのが難しい九州や沖縄などの遠方からや、ときには出張中の海外から 聴くだけ参加の方もいます。
上記にも書いたとおり、この会の大きな特徴のひとつは、参加者が「リアルタイム」で 一堂に会すること。タイムリーにそのとき参加されている地域のお話などを伺えることもあり、+α の楽しみもあります。
また、途中参加や退室も大丈夫だったり、自宅からの参加以外にも、気兼ねなく音を出せるカラオケボックスからの参加や、以前には アコ教室のレッスン部屋から数人で一緒に参加された方々がいたこともあり、参加者はそれぞれの都合に合わせたかたちで参加しています!
年1回 開催される会
2つ取り上げてみます。どちらもコロナ禍が解消され始めた頃から始まったイベントなので、年々 少しずつ、参加者や規模なども 大きくなっているように感じます。
『TOMBO祭』
日本で唯一のアコーディオン製造メーカーである、トンボ楽器製作所(以下、トンボ楽器)が主催するオンラインイベント。
該当HPによると、概要は次のとおり。
どのようなイベントかと言いますと、より多くの方にハーモニカとアコーディオンの魅力を伝えることを目標に掲げた、『文化祭』のようなお祭り(フェス)です。
TOMBO祭2024 準備室 / TOMBO祭とは? / トンボ祭 公式HPより部分抜粋
そのため、楽器やプロのアーティストだけではなく、一般プレイヤーや愛好者にもスポットを当て、各々の活動や楽しみ方を提示していただいたり、オンラインプラットフォームで活躍しているクリエイターのインタビュー記事や動画、写真コンテストなど、ワクワクするコンテンツをご用意しています。
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祭りの舞台となるのは『TOMBO-Village(トンボ村)』という空想都市です。
トンボ村には9つのエリアがございます。『エリアマップ』よりご入場ください。
内容など
※現時点での私の解釈のため、変更や私の誤認識の箇所等もあるかもしれません。
- 時期:
9月末~11月下旬頃 ※期間終了後も閲覧可能
(各コンテンツ内の内容は、順次 公開されていく(増えていく)様子。) - 内容:
web上に設けられた “Tombo村” の各エリアにある、アコーディオンやハーモニカの さまざまなコンテンツへ参加(※)したり、見たりする。(※閲覧のみも可) - 参加人数:
たくさん - 参加方法:
公式サイトにアクセス - 事前申込など:
閲覧…申込不要/無料
掲載…各申込期間内に申込要/無料
トンボ楽器はハーモニカとアコーディオンの製造メーカーなので、このトンボ祭は ハーモニカと一緒に開催されています。同じリード楽器であるハーモニカに触れられるというのも また面白いです。…気のせいか、ハーモニカの方が若干盛り上がっている気が…?!
始まった時期など
「Tombo祭」としては 今回で2回目のようですが、コンテンツの1つである「10秒間で鷲づかみ!杯」という、気軽に参加できるコンテストは 今年で6回目で、コロナ禍に始まっています。
… あくまで私の勝手な想像ですが、この「10秒間で鷲づかみ!杯」をきっかけに、より多くの人が気軽に参加したり楽しめるように…!と、少しずつ規模も大きくなり、昨年からは「トンボ祭」となったのかなぁと思っています。
実際、年々 規模やコンテンツも増えていて、公式HPには “まだまだ実験段階(のイベント)”とも記載されているので、今後も回を重ねるごとに改良されていきそうですし、
また、アコ(&ハーモニカ)愛好家だけでなく、間口を広げて アコにふだん触れない方々も視野に入れたイベントなのかなと思います。
アコの魅力をいろいろな人に伝えようと 準備段階から発信されている X (旧 twitter) や note などからは、ご担当の方の試行錯誤や気持ち(!?)なども 垣間見えます。
…過去には 私もこっそり(?!) “10秒間で鷲づかみ!杯”には 応募してみたことがあり、そのときは入選の景品で アコのお掃除グッズをいただきました(笑)
『JAAアコーディオン インターネットわくわく広場』
JAA主催のオンラインイベントです。
該当のメルマガによると、概要は次のとおり。
じゃばら楽器の演奏動画を募集。専用ブログで紹介してコメント等の交流で盛り上がるイベントです。
JAAメールマガジンより抜粋
☆プロ奏者2名からの講評が必ずもらえます
☆選ばれた作品は「Xmasフェスタ」の舞台での演奏を依頼します
内容など
※現時点での私の解釈のため、変更や私の誤認識の箇所等もあるかもしれません。
- 時期:
10月頃~年末頃(投稿動画は順次公開) - 内容:
演奏動画を投稿し、それらが順次公開されていく専用ブログを見たり、コメントを送ったりする
※ 動画投稿やコメントは送らずに、閲覧のみも可
投稿動画は、後日 公開コメント上でプロ奏者から講評をいただけ、また、選ばれると JAA Xmasフェスタでの演奏を依頼される - 人数:
動画投稿数…たくさん
閲覧・コメント…たくさん - 参加方法:
公式サイトにアクセス - 事前申込など:
動画投稿…申込要(動画投稿は9~10月)/ 有料
閲覧…申込不要/無料
紹介された各演奏者のページに、だれでも書くことができるコメントには、演奏者ご本人も返信されることも多く、どのコメント欄も あたたかいコメントで溢れていきます。
コメントは だれでも気軽にできるので、閲覧に加えて、印象に残った演奏者の方へコメントしてみるのも、より楽しく参加できる方法のひとつかなと思います。
始まった時期
今年で5回目の開催ということで、コロナ禍の最中に始まっています。
ほかのイベント同様、コロナ禍で催し物の開催や人数の制限があり、あらゆるイベントの開催可否が不安定だった頃に、オンラインでありながらも 確実にいろいろな方の演奏を一気に聴くことのできた場でした。
投稿から選ばれた方々の演奏が、後日 リアルイベント(生演奏)で 披露されることに繋がっているのも、このイベントの特徴の一つかなと思います。
ある意味、リアルのアコーディオンイベントの心持ちに近いスタイルのような印象もあります。というのも、投稿動画は 多くの方の目に留まり、またコメントや講評をいただけるので、動画投稿される方は きっと このイベントに向けて その1曲の練習を重ねて臨んでいます。
それを披露する緊張感は、画面越しの動画とは言え、リアルイベントにも似たものもあるのではないかなと想像します。
その他(不定期)
次にあげるものは 完全に閲覧のみで、ここまであげてきた類とは異なりますが、コロナ禍以降に出てきたものかなと思います。
「ジャバミチャンネル」
蛇腹楽器総合情報サイト「蛇腹党」と、蛇腹楽器店「Bellows Works Tokyo」の共同配信 動画チャンネル。
アコーディオン(などの 蛇腹楽器)奏者のインタビューが 不定期で配信されています。
オンラインイベントが続いているということ
今回 取り上げたものは、どちらもコロナ禍をきっかけに始まったものかと思います。
コロナ禍の 外出・施設利用・人数の制限や、いつ発令されるか分からない緊急事態宣言で、あらゆるイベントが中止となり、アコ好きの方々とご一緒する機会や、アコの音色を聴ける機会が突然なくなり、それ以前のように復活する時期も分からなくなった当時、
アコ好きの方々と繋がることができた このようなオンラインイベントは、とても励みになりました。
そして コロナが明けて数年経ち、従来のように 実際に集まって楽しめるリアルイベントも復活したにもかかわらず、こうしたオンラインイベントも継続されていたり、むしろ徐々に規模も大きくなり 定着しつつあるというのは、
時勢だけでなく、やはりオンラインならではの特性や良さもあるからだと思います。
月並みな内容ですが、オンラインの良さは…
- どこからでもOK(…在住地域に関係なし。家や仕事等の都合などで外出が難しい場合も参加しやすい。遠方のアコ好きとも知り合える)
- いつでもOK(…好きなタイミングで見たり参加したりできる)
- 何度でもOK(…気になるところなど繰り返し見られる)
- 何人でもOK(…参加人数に制限なし)
- 移動しなくてよい = 楽器を持ち運ばなくてよい!
- アコに触れたことのない人も、比較的 簡単にアクセスできる
- オンラインでご一緒した方と リアルイベントで再会すると、楽しさも倍増する!!
などが パッと思い浮かびます。
こうしてみると、イベント内容や そのときの自身の環境や状況次第では、リアルよりも オンラインの方が 自分のペースで参加しやすかったり、コンテンツによっては気楽に参加できるときもありそうです。
…そういえば 私も、コロナワクチンを接種して 体調が優れず、アコを持つことも外出もできなかったときに、オンラインの聴くだけ参加で 元気をもらったこともありました!
ひとこと
今回 取り上げたものを見ていくと、一口に「オンライン」と言っても、各イベントごとに 特色も結構 異なり、興味深いです。
また、どのイベントも、発信側から受信者への一方方向ではなく、相互にコミュニケーションを取り合えるよう企画されているのも印象的で、「やっぱりアコーディオンて、楽しいよね!」と、より良いイベントにしていこうとされている 各主催の方々のあたたかい雰囲気が伝わってくるような感じもします。
アコはメロディも伴奏も同時に奏でられて、ひとりで完結できる楽器(←個人的には特に好きなこの楽器の特徴!)でありながら、こうしたイベントでは みんなで楽しもうとする視点が強く出てくるのも面白いなぁと思います。
オンラインとリアルでは、もちろん 実際に同じ空間にいるリアルの方が、生音で 楽器の音色も綺麗で、息づかいや熱量も、その場の空気感や雰囲気も伝わり、それらすべてが相俟って良いです。
ただその一方で、今回書いてきたようなオンラインならではのメリットもあり、
また、オンラインイベントを経て、リアルイベントに参加すると、その生演奏やイベントの良さ、有難味を 改めて実感できたりもします。
リアルも オンラインも、どちらもそれぞれの特性や良さがあり、それぞれ上手に付き合っていけたらと思います!
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