前回と今回の記事で、個人的な 大まかな練習の流れを書いています。
前回は〈練習の流れ:その1〉として、『練習のはじめに毎回すること』と『新しい曲に取り組むときの流れ』について取り上げました。
今回は、次の項目についてメモしていきます。
前の記事の冒頭にも書いたとおり、これはあくまで、私個人の練習方法の “大まかな” 流れのメモです。
音大出身でもなければ、子どもの頃に音楽の勉強を専門的にしてきたわけでもなく…、大人になってからアコーディオンを全くのゼロから趣味として始めた私の練習方法のメモです。
1曲を仕上げる場合(発表会など)
発表会などに向けて「1曲のみを仕上げようとする場合」の練習では、よほど時間があるときや 本番当日が近いとき、また、曲が殆ど仕上がっている状況でない時期以外は、全体を通して弾くという練習は 毎回は せず、次のことをしています。
補足です。
苦手な数小節のみ
1段落または1フレーズのみ
特に短い練習時間が短い日にこうした方法を取ります。「今日はこの1フレーズだけ」「弾きにくいこの2小節だけ」などです。
取り上げるところは、弾きにくい箇所や ある奏法を使ってきれいに弾きたい箇所などで、必ず目的をもって集中してピンポイントで練習し、その時間でその箇所を仕上げるくらいの気持ちでやります。
奏法または曲調が同類のところのみ
たとえば、1曲の全体の流れが〈A:停止奏法 → B:レガート奏法 → C:停止奏法 → D:スタッカート奏法 → E:停止奏法〉という構成で演奏する場合、
「今日は、停止奏法のAとCとEの箇所だけを、停止奏法だけに焦点をあてて練習する」とか、「今日は、Dのスタッカート奏法のところだけをやる」というかたちです。
前回の記事と同様に、今回は 練習の“流れ”を書いていくので、細かい練習方法には殆ど触れていません。練習方法についてはまた別の機会に。
同時に複数の曲を仕上げる場合(演奏など)
ここでいう‟複数の曲″というのは、前提として〈どの曲も過去に一度弾いたことのある曲〉とします。
状況次第で前後したり行ったり来たりしますが、おおよそ次の流れで練習することが多いです。
- 1)演奏曲目や演奏順を決める
- 2)1曲ずつ、ざっと通して弾けるようにする
- 3)特に練習が必要な曲を把握して、本番までの練習計画を立てる
- 4)暗譜し直す
- 5)止まったり、つっかからないようにする
- 6)リズムを整える
- 7)細かく練習
- 8)演奏順に弾く
- 9)録音して客観的に聴く
- 10)ミスタッチをなくす
本番が近づいてきたら《上記の両者2つともに共通》
本番を見据えて、以下のような練習をします(順不同)
補足です。
最初から最後まで 通して弾く
1曲だけを仕上げる場合は「その曲の頭から最後まで」を、複数曲を仕上げる場合は「1曲目から最後の曲目までを当日の演奏順に」、全体を通して弾きます。
間違っても止まらずにとにかく進み、曲の最後まで弾きとおす
本番での弾き直しや止まってしまうことはできる限り避けたいので、間違ったり止まりそうになっても、とにかく止まらずに曲の最後まで弾き抜きます。
途中で待ちがった箇所などは、曲の最後まで弾いてから、振り返って練習します。
練習のド頭の1回目に通してしっかり弾けるようにする
本番当日のように、1回目から確実に弾けるようにする練習で、本番のように「一発勝負」と思って弾きます。(練習開始のド頭にできる練習方法なので、逆に言えば このような練習ができるのは、1日1回!?です。)
途中から弾けるようにする
万一に備えて、途中からも弾けるようにしておきます。私の場合は、結構、各フレーズの頭の音符は特に、感覚や流れでおぼえるのと同時に、左右共に音名やコードで覚えています。
再度基本に帰る
ここでもう一度、奏法やリズムなどを改めて意識して練習をし直します。
緊張して弾く
本番で弾くところから見える景色を想像し、自分自身をわざと緊張させ、その緊張した状況でちゃんと弾く練習をします。
ひとこと
今回は、〈練習の流れ:その2〉として、『1曲を仕上げる場合の流れ』『複数の曲を仕上げる場合の流れ』『本番が近づいてきたら(共通事項)』についてのメモでした。
冒頭などにも書いているとおり、あくまでも個人的な流れなので、人によって異なるところが多々あると思います。
ちなみに…、本番までもう間もなくの時期に、それまでは全く問題なく引っかかったこともなく弾けていたところを急に間違え出したり止まってしまうことがあります。ふつうは結構焦る人が多いようですが、私は「本番前に弾けないところが新たに出てきて良かった!ラッキー!」と逆にホッとします。というのも、そこで間違えた箇所は、より 感覚だけでなく頭で覚え直すので、確実に弾けるようになるからです。楽観的すぎるかもしれませんが、ずっと前から 毎回本気でそう感じています!
前回の記事には、別の観点での練習の流れや、それ関する受講者さんの声も書いています。前回の記事はこちら↓↓
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